BMW 3シリーズ F30 320 N20 エンジン ブロー DME チューニングの末路 エンジン修理 兵庫 大阪 尼崎 BMW/MINI
こんにちは、カナンオートの倉橋です。
今回は、BMW3シリーズ、F30の320、N20 ガソリンエンジンの修理になります。
こちらの車両は、別のショップでエンジンのDMEチューニングをしてパワーアップされた車両になります。
メーカー名は書きませんが、欧州車各社にDMEチューニングしているメーカーになります。
ノーマルがN20エンジン184馬力が70馬力アップで254馬力とかなり馬力、トルクなどアップする仕様になります。
このDMEチューニングをすると2000CCでもかなりの加速変わります。
評判やDME書き換え直後のオーナーなど凄いですなど、びっくりするぐらいです。
私もこの車両をエンジン修理後、そのDMEエンジンコンピューターで試運転しましたが、本当に335のエンジンになったのかと思うぐらいに早いです。
ですがもう一つ思ったのが、馬力が出すぎてエンジンの耐久性が持たないなとも思いました。
今の時代のエンジンは、低燃費を求められて作っています。
今のスペック以上に馬力、トルクをアップしては設計されていません。
DMEチューニングメーカーもエンジンの耐久性をどこまで持つかは、そこまでデータ取っていないと思います。
例えば、この仕様でサーキットでの耐久テストやレースなど。
DMEチューニングを施工する場合、念書を書かされると思います。
エンジンブローしても一切の保証はしませんっと。
診断機やその他、測定でエンジン本体に、原因があると分かったので、エンジンを分解して原因を調べていきました。
エンジンの圧縮が少し低かったので、バルブで欠けてるのかな?っと思って、シリンダーへっドを取り外してみました。






N20の専用の工具でバルブトロニックやバノスなど取り外していきます。
エキゾーストバルブ、インテークバルブを見ても、バルブ欠けや圧縮漏れはありませんでした。
次はピストンの点検









ピストンの点検をしていきます。
同じ粘度で液体を4気筒に注ぎ、時間の経過でどの気筒が液面が減っているかを点検していきます。
すると時間が経過すると4番シリンダーが減っています。
4番異常で取り外してみます。









4番ピストン取り外すと、ピストンが割れています。
DMEチューニングにるとブーストアップに耐え切れず。
一般の人はBMWのN20のピストンなど見る事は、ほぼないと思います。
私もそうそうありません。
ピストンリング2番 3番 破損 3番の受けている部分もなくなっています。
安易にDMEのパワーアップしただけで、エンジン交換になります。ディラーで新品交換で200万から250万ぐらいかかるのでないでしょうか。









今回、エンジンシリンダーの傷点検、シリンダー内計測で使用可能だったので、ピストン新品本体交換で修理する事にしました。
旧ピストンを見て頂けると分かると思いますが。3番の下部分に補強のリムがありません。
新品で注文したピストンは、赤い丸印のように、補強のリムがあります。
BMWの本部は、現状のノーマル馬力でも危ういと思って、現在は対策品を出していると思います。
このピストンで約5万円プラス税だったと思います。4つ換える場合は×4つ ピストンはそうどこの店、ディラーも換える事はないので日本在庫なし、納期ドイツオーダー1ヶ月
ほかのピストンは問題ないので洗浄して再使用します。












新品対策品、補強されて肉厚強化



このように、ステムシールやシンダーヘッドのオーバーホール、バルブすり合わせなどしてエンジンを組み上げていきました。
その後、まだ終わりません。
エンジンが正常にかかり、走るようになりました。
次は、DMEデータのアンインストールです。
せっかく直したのにまたエンジンブローしては意味がありません。
これも手間で、ROM持参して車を持参しないといけません。
県外の業者に機材を取り寄せ、その専用の機材でノーマルデータに戻しました。
かなりの時間と労力を使い無事に復活しました。
無事に正常に動くようになり良かったです。
DMEチューニングする際は、よく注意してください。費用をかけてピストンの強化品、強化バルブ 強化バルブスプリングなど、エンジンの部品を交換してからDMEの書き換えし方がいいと思います。
日々、このような作業をしています。
車検 点検 修理 販売などしていますので、お気軽にご相談ください。